日语文学作品赏析《薬》
日语文学作品赏析《薬》
日语文学作品赏析《薬》
一
あか亮るい月は日の出前に落ちて、寝静まった街の上に藍あいがめ甕のような空が残った。 かろうせん華老栓はひょっくり起き上ってマッチを擦り、油じんだ燈とうさん盞に火を移した。青白い光は茶館の中の二間に満ちた。
「お父さん、これから行って下さるんだね」
と年寄った女の声がした。そのとき裏の小部屋の中で咳嗽の声がした。
「うむ」
老栓は応えて上衣のふたませきうわぎぼたんは釦を嵌めながら手を伸ばし
「お前、あれをお出しな」
華大媽は枕の下をさぐって一かたいま
ふるつつみ包の銀貨を取出し、老栓に手渡すと、老栓はガタガタ顫えて衣套の中に収め、著物の上からそっと撫でおろしてみた。そこで彼は提かくしきものちょうちん
むせ灯に火を移し、燈盞を吹き消して裏部屋の方へ行った。部屋の中には苦しそうな噴び声が絶えまなく続いていたが、老栓はその
かに口をひらいた。
「小ひびき響のおさまるのを待って、静しょうせん栓、お前は起きないでいい。店はお母さんがいい按あんばい排にする」 「…………」
老栓は
た。
街なかは黒く沈まり返って何一つない。ただ一条の灰せがれ倅が落著いて睡っているものと察し、ようやく安心して門ねむかどぐち口を出はいじろみち
あと白の路がぼんやりと見えて、提灯の光は彼の二つの脚をてらし、左右の膝が前になり後になりして行く。とき


